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芽室町について

芽室町(めむろちょう)は、北海道帯広市の隣に位置する町で、農業と工業がともに発展しています。
特に、広大な畑での農産物生産が盛んであり、じゃがいもや小麦、大豆などが主要な作物です。
また、工業団地も整備されており、工業も発展しています。自然豊かな環境に恵まれており、美しい景観とともに地域社会が形成されています。交通アクセスも良好で、企業の立地希望も高い地域です。

道内有数の農業産出額

芽室町の農業は、全道でもトップクラスの農業産出額を誇り、小麦、大豆、てん菜、馬鈴薯においては収穫量ベースで全道 5 番以内、さらには、スイートコーン、山わさびについては日本一の生産量を誇る。
近年では、気候変動とともに、サツマイモや落花生、醸造用ブドウなどの新たな作物の作付も増加している。

▼芽室町の主な農産物

数量順位データ出典
農業産出額230 億円全道10番目令和2年市町村別農業産出額(推計)
小麦42,600t全道3番目
(帯広市2番)
作物統計調査
令和3年産市町村別データ
大豆3,870t全道5番目
(帯広市4番)
てん菜225,400t全道4番目
(帯広市1番)
馬鈴薯105,300t全道3番目
(帯広市1番)
生食⽤スイートコーン1,195t⽇本一令和4 年産芽室町農業協同組合調べ
西洋わさび1,600t⽇本一(株)ダイヤモンド十勝調べ

道東地域の交通結節点

新工業団地候補地は、道東自動車道、帯広広尾自動車道に接続する芽室・帯広 IC に近接し、釧路・オホーツクを連結する高速道路網の整備も進みつつあり、道東の交通結節点とする充実した道内輸送が整備されている。
JR 帯広貨物駅まで 3km、帯広空港まで 32km、重要港湾十勝港まで 83km、道東自動車道で新千歳空港まで約 2 時間と、「陸・海・空」の迅速な輸送機能が整っている。

物流拠点としての高い産業集積

町内の3工業団地には、313 事業者が立地しており、「運輸業・郵便業」、「卸売業・小売業」、「建設業」、「製造業」の順となっており、「運輸業・郵便業」は 82 事業所が属し、その多くが東工業団地に集積している。
食品関連企業については、日本随一の規模となる冷凍・冷蔵施設を有する横浜冷凍(株)のほか、(株)明治十勝工場、ジェイエイめむろフーズ(株)、日本甜菜製糖(株)、日本罐詰(株)、味の素食品北海道(株)、マルハニチロ畜産(株)などが立地しており、保管や中間加工、最終加工のパートナーとしても立地の優位性につながりうる。

▼主たる産業分類別立地企業数

東工業団地西工業団地弥生工業団地合計
農業、林業415
鉱業、採石業、砂利採取業11
建設業3715759
製造業358346
電気・ガス・熱供給・水道業112
情報通信業
運輸業、郵便業732782
卸売業、小売業583263
不動産業、物品賃貸業1313
学術研究、専門・技術サービス業22
生活関連サービス業、娯楽業11
複合サービス業11
サービス業(他に分類されないもの)239638
2483926313

事業所数の特化係数を比較すると、芽室町は「運輸業・郵便業」の集積に特徴がある。
「運輸業・郵便業」には、鉄道業/道路旅客運送業/道路貨物運送業/倉庫業/運輸に附帯するサービス業/郵便業(信書便事業を含む)などが含まれる。

▼事業所数の特化係数「運輸業・郵便業」の全国・十勝他市町村比較

▼芽室町の事業所の特化係数

食品企業の残渣物等のポテンシャル

芽室町に立地する食品工場へのヒアリングにより、下表のような農産物残渣、食品残渣の発生が確認されており、堆肥化や発電への利用のほか、機能性の抽出や新たな素材の原材料としても注目される可能性もある。

▼食品工場から発生する主な残渣

ヒアリング企業残渣の発生量と取り扱い
えだまめ等の豆類の残渣約1,800t、堆肥化
馬鈴薯の皮約450t、廃棄
乳の製造から発生する汚泥約600~1,200t、膜ろ過透過液はバイオガス発電へ
スイートコーンの皮と芯約10,370t 、飼料化
カボチャのワタと種300t、堆肥化
ゆで汁など150t / ⽇

農業、食産業を支援する研究機関の集積

十勝地域には農業・食産業を振興する研究機関が集積している。
芽室町には、畑作研究センターや十勝農業試験場が立地しており、十勝農業の発展に資する研究がおこなわれている。

▼十勝の農業・食品に関連する研究機関一覧

研究機関名住所電話番号
道立十勝圏地域食品加工技術センター(道立民営)〒080-2462
帯広市西22 条北2丁目23-10
0155-37-8383
農業・食品産業技術総合研究機構畑作研究センター(芽室研究拠点)〒082-0071
河西郡芽室町新生
0155-62-2721
地方独立行政法人北海道立総合研究機構 十勝農業試験場〒082-0081
河西郡芽室町新生南9線2
0155-62-2431
地方独立行政法人北海道立総合研究機構 畜産試験場〒081-0038
上川郡新得町字新得西5線39-1
0156-64-0616
十勝産業振興センター〒080-2462
帯広市西22条北2丁目23-9
0155-38-8850
公益財団法人とかち財団〒080-2462
帯広市西22条北2丁目23-9
0155-38-8808

関心企業からの新工業団地への期待

本件に関する、製造、運輸、倉庫、エネルギー等分野の関心企業から町への問い合わせや、既存企業等へのヒアリングから、下表のように新工業団地への期待が寄せられている。

▼関心企業へのヒアリング概要 ※順不同

業種ヒアリング概要
食品商社世界の原材料・食品輸入リスクを回避する検討を行っている。
その中で、冷凍野菜の工場の適地を探している。
天然由来の食品添加物の新たなベンチャー等と連携していきたい。
食品加工事業者大豆の面積が増えてきており、健康ブームとともに派生商品は広がる。
小豆、小麦は国産の需要がまだ伸びる余地がある。
サツマイモは新規作物として加工需要の拡大を期待している。
食品加工事業者工場稼働に季節繁閑が激しく、加工設備の稼働率が十分ではない。
町内の原料情報や、町内外の加工需要の情報、産廃事業者の情報など共
有できる組織があると良い。
食品加工事業者現敷地が手狭であり、条件が合えば移転も検討したい。
必要面積は2ha 程度。新工業団地への下水道整備は必須、その他、LNG
の使⽤を希望。
大手寿司チェーン根室・釧路、オホーツクを含む道内全域からの天然魚の集荷、加工拠点
の整備に関心。1社のみの取組ではなく、関西以西の鮮魚を必要とする
企業と連携した取り組みが望ましい。
全国展開小売事業者野菜や鮮魚を活⽤した缶詰の工場などの検討意向あり。
アジアへの海外出店も加速しており、十勝・道東の食材に関心がある。
雑穀事業者小麦、大豆、小豆などの契約農家のニーズも増えてきており、現在の社
内倉庫、社外倉庫(賃借)では今後不足を生じるため、移転・拡張を図
りたい。希望は2ha 程度。
農機具メーカー農機具の⾼度化に伴い、業容が拡大。
芽室・十勝エリアに、移転・拡張を図りたい。
運輸事業者一般貨物・運送事業者。
スイッチング需要も含め、既存敷地が手狭になってきたので、拡張を希
望。1,500 坪程度を希望。
運輸事業者2024 年問題に備え、道東・道北への輸送の中継拠点整備を急ぎたい。
単独利⽤ではなく、複数の事業者が利⽤できるような形とし、協業化に
よる空荷の解消を図りたい。希望は1ha 程度。
運輸事業者災害時の使⽤や⼥性の活躍も⾒据え、ゆっくりできる休憩場所が機能
として整っていることが望ましい。
倉庫賃貸業者⾃社が土地を取得し建物を建て、エンドユーザに賃貸する方式での参
入希望あり。エンドユーザは倉庫業。希望は約1,000 坪程度。
営業倉庫業者スイッチング拠点だけでなく、加工食品団地ができれば、荷物を長期間
で保有できるため、そのような機能の強化を図りたい。
100%サスティナブルな工業団地を目指すくらいの打ち出しが欲しい。
エネルギー事業者十勝のエネルギーポテンシャルの強みを生かして、多様な方法での地
域や工業団地の脱炭素にも資するエネルギー供給を検討したい。

高いエネルギーポテンシャル

十勝地域は、年間最適傾斜角において、15.5MJ/㎡=4.56kWh/㎡と道内で突出した日射量にある。積雪量が少ないこともあり、十勝への太陽光発電所の設置が注目されている。

▼年間最適傾斜角における日射量の平年値

(単位:kwh/㎡)

帯広4.56名古屋4.53東京4.42大阪4.39釧路4.35
北見4.12福岡4.02札幌3.91苫小牧3.89函館3.79

※出典:NEDO「日射量データベース閲覧システム」、北海道企業誘致推進会議事務局HP

また、近郊に目を移すと、エア・ウォーター(株)や鹿島建設が出資者となり、2022 年に(株)しかおい水素ファームを設立し、家畜ふん尿から水素が作られており、資源循環から生まれるクリーンエネルギーによる輸送部門のガソリン代替等に期待されている。

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